
いびき対策に耳栓は有効?その効果とは
耳栓がいびきに有効な理由
いびきに悩まされて眠れない…。そんなときに多くの人が思い浮かべる対策が「耳栓」です。特に、パートナーや家族のいびきが大きく、毎晩睡眠を妨げられている場合、耳栓は手軽かつ即効性のある防音グッズとして非常に有効です。
耳栓は外部からの音を物理的に遮断することで、脳が音に反応して覚醒するのを防ぎます。特に、遮音性能が高い耳栓であれば、いびきのような中~高音域の音を効果的に減衰させることが可能です。
また、耳にフィットする形状の耳栓は、圧迫感を最小限に抑えつつ、安眠環境を整えるサポートになります。
耳栓では防げない音もある?限界と注意点
ただし、耳栓には完璧な防音効果があるわけではありません。特に、いびきのように低周波の響くような音は、耳の周囲の骨を通じて内部に伝わってくるため、完全には遮断できない場合があります。
さらに以下のような注意点もあります:
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耳栓の遮音性能(dB値)には限界がある
市販の耳栓の遮音性能は最大で30〜40dB程度。いびきが80dB近くになる場合、完全には消えません。 -
長時間使用による違和感や耳への負担
装着方法が適切でないと、耳の奥に違和感が生じたり、痛みが出ることもあります。 -
会話やアラーム音が聞こえにくくなる
必要な音まで遮断してしまうこともあり、安全性の面で配慮が必要です。
このように、耳栓は「静かな環境をサポートする便利グッズ」ではありますが、正しい選び方と使い方をしないと効果が得られにくいという特徴もあります。
最強の耳栓とは?選ぶポイントを解説
遮音性(dB)の高さがカギ
「いびきを遮る耳栓が欲しい!」と思ったとき、最も重要なのが**遮音性能(ノイズリダクションレート:NRR、または遮音値:dB)**です。これはその耳栓がどれくらい音を軽減できるかを数値で表したもので、数値が高いほど防音効果が高いことを意味します。
一般的な目安としては以下の通りです:
遮音値(dB) | 適した環境 |
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20dB前後 | オフィスや勉強用、軽度のいびき対策に |
25〜30dB | 通常のいびき対策に適している |
30dB以上 | 強いいびき、飛行機・工事音などに対応 |
いびきが大きいパートナーの隣で眠る場合は、NRR値が30dB前後の高性能モデルを選ぶのが理想的です。
素材の違い(フォーム、シリコン、ワックス)
耳栓にはさまざまな素材が使われており、それぞれに特徴があります。自分の耳に合った素材を選ぶことで、遮音性と快適性の両立が可能です。
素材 | 特徴とおすすめポイント |
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フォーム(ウレタン) | 柔らかく耳にフィットしやすい。最も一般的で遮音性も高め。 |
シリコン | 洗って繰り返し使える。装着感が軽く、耳が痛くなりにくい。 |
ワックス | 密着性が高く、自分の耳の形にフィット。完全に耳の穴をふさぎたい人におすすめ。 |
寝返りをよく打つ人や横向きで寝る人は、耳に圧迫感の少ないシリコンタイプやワックスタイプを選ぶと快適に過ごせます。
装着感と長時間使用の快適性
耳栓は、夜通し使用することになるため、「つけているのを忘れるくらいの快適さ」が理想です。いくら遮音性が高くても、耳が痛くなる・違和感があるようでは熟睡できません。
選ぶ際のポイントは以下の通り:
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サイズ展開があるもの(S/M/Lなど)を選ぶ
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柔らかく変形しやすい素材を選ぶ(特にフォームタイプ)
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横向き寝対応の設計がされているかを確認
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ケース付きで清潔に保管・持ち運びできるとベスト
快適性と遮音性のバランスを取りつつ、自分にとって“最強”の耳栓を見つけることが、いびきストレスから解放される第一歩です。
いびき対策におすすめの最強耳栓ランキング
寝室で本当に使える!厳選アイテム5選
ここでは、実際に「いびき対策」で高評価を得ている耳栓を5つ厳選して紹介します。遮音性能だけでなく、装着感・就寝時の快適さも重視して選びました。
1. MOLDEX Pura-Fit(モルデックス ピュアフィット)
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遮音値:NRR 33dB
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素材:フォームタイプ
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特徴:高い遮音性と柔らかなフィット感。特に「強いいびき」に悩む人におすすめ。価格も手頃で、複数個入りタイプもありコスパ◎。
2. Mack’s Pillow Soft Silicone Earplugs
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遮音値:NRR 22dB
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素材:シリコンタイプ
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特徴:耳の外に貼るように使うユニークな形状で、横向きでも圧迫感が少ない。繰り返し使えるので経済的。敏感肌にもやさしい。
3. 3M E-A-R Classic
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遮音値:NRR 29dB
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素材:発泡フォームタイプ
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特徴:しっかりとした遮音性と、安定した装着感が魅力。フォームがしっかりしており、耳への挿入感が苦手な人にはやや硬めかも。
4. Ohropax Wax Earplugs(オーロパックス ワックスイヤープラグ)
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遮音値:NRR 27dB前後(非公式)
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素材:ワックスタイプ(綿+ワックス)
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特徴:耳にぴったり密着し、柔らかく包み込むような装着感。防音効果も高く、寒い季節にも違和感なく使える。自然素材で安心。
5. QuietOn 3.1(クワイエットオン 3.1)※電子耳栓
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遮音方式:アクティブノイズキャンセリング
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素材:高性能フォーム+電子部品
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特徴:電池式で低周波音(=いびき)を打ち消す先端ガジェット。高価ではあるが、物理的な耳栓で効果が感じにくかった人には特におすすめ。
耳栓だけでは防げないときの対策法
ホワイトノイズや耳栓+αの工夫
どんなに遮音性の高い耳栓を使っても、「いびきの音がまだ気になる…」という方もいるでしょう。そんなときにおすすめなのが、ホワイトノイズの導入です。
ホワイトノイズとは、自然音や一定の周波数の音(例:雨の音、川のせせらぎ、ファンの回転音など)を流すことで、周囲の騒音を「目立たなくする」効果があります。いびきのように断続的で不規則な音を目立たなくさせ、入眠しやすくする効果が期待できます。
おすすめの組み合わせ:
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耳栓+ホワイトノイズマシン
→ 外部の大きな音は耳栓でカットし、残るいびきをマスキング -
Bluetoothスリープイヤホン+ヒーリング音
→ 睡眠用BGMやアプリと連携して、心地よい音に包まれながら眠れる -
スマホアプリの活用
→ 「Rain Rain」「Sleep Sounds」などの無料アプリでホワイトノイズ再生が可能
耳栓単体で満足できない場合は、こうした“音環境の工夫”を取り入れることで、いびきによるストレスが大きく緩和されます。
寝室環境の見直し(寝具、配置など)
物理的な工夫として、寝室の環境を見直すのも非常に効果的です。例えば以下のような方法があります:
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いびきをかくパートナーとの距離を少し離す
ベッドを別にする、頭の向きを逆にするなど、音の届き方を変えるだけでも違います。 -
防音カーテンやカーペットで音の反響を抑える
寝室に吸音素材を増やすことで、いびき音の響きをやわらげます。 -
別室就寝を一時的に検討する
ストレスがピークに達している場合は、「お互いの健康のため」に別室で寝る選択もアリです。
また、いびきをかく側にいびき対策枕や横向き寝サポートグッズを使ってもらうことで、発生音自体を軽減できる場合もあります。耳栓に頼りきらず、「音を減らす工夫」+「音を遮る工夫」の両面からアプローチすることが、根本的な快眠につながります。
まとめ
いびきによる睡眠の妨げは、パートナーとの関係にストレスを生むだけでなく、自身の健康にも悪影響を及ぼしかねません。そんな中、耳栓は手軽にできるいびき対策として非常に有効な手段のひとつです。
特に、遮音性の高い耳栓や、自分の耳にフィットする素材・形状を選べば、かなりの音を軽減できます。ただし、耳栓にも限界があるため、ホワイトノイズの導入や寝室環境の工夫、パートナーのいびき改善にも目を向けることが大切です。
「最強の耳栓」は人によって異なります。自分の耳の形や睡眠スタイルに合った製品を試しながら、“聞こえない”ではなく“気にならない”環境作りを目指すのが、快適な睡眠への近道です。
参考記事
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睡眠と耳栓の関係|ナゾロジー
https://nazology.net/archives/120095 -
いびき対策に有効な耳栓の選び方|睡眠改善研究会
https://www.sleep-improvement.jp/snoring/earplug.html -
ホワイトノイズの効果とは?|快眠ラボ
https://kaimin-lab.jp/white-noise/ -
睡眠時無呼吸症候群の基礎知識|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187981.html